こんな人のために書きました
・説明しているのに、分からないと言われる
・理論武装して論理的に説明したい
・ロジカルな説明をしたい!
ちょっとしたポイントを抑えるだけで、あなたの説明は劇的に変わります!
是非、今回ご紹介するテクニックを身に付けていただきたいと思います。そのポイントは「why-what-how」を端的に説明することです。これを身につけることで、分かりやすく、相手から突っ込まれない、ロジカルな説明上手なあなたが出来上がります!
この記事は「シンプルに結果を出す人の5W1H思考」を読んで記事にしています。
発行日 2017年7月28日
著者 渡邊光太郎
発行者 徳留慶太郎
発行所 株式会社すばる舍
経歴
東芝において、国内外の通信機器の事業戦略・マーケティング戦略・アジア系企業との合弁計画立案・実行等を担当。その後、大手シンクタンクに移り、民間・公共(官公庁等)のマーケティング・リサーチ、政策・戦略立案、コンサルティング等に従事。
理論と論理の違い
まず、抑えていただきたいのは理論と論理の違いです。「理論」というのは大学の論文の内容みたいなもので、理路整然と関連事実が並べられて出される「結論」です。この記事では、説明される対象(what)にあたります。「論理(=ロジック)」は言葉の連続性です。今回は5w1hで説明していますが、一つの文章には一つの5w1hしか入れてはいけません。この5w1hの流れが論理なのです。ただ、より相手に伝わりやすい5w1hのチョイスの仕方があるので、紹介します。
何故あなたの説明は伝わらないのか?
ポイントを提示していない
説明する時にこんな話方していませんか?
初めは場所の詳細を話し、途中で思いついて、時間の話、また元に戻って場所の詳細を話し出す。でも結論は場所も時間も関係無くて、料理が不味かった話でした〜
こんな話し方されたら、聞かされる人は嫌になってしまいますよね?
無駄なワードが多く、先も読めない話は聞いていて苦痛です。不味かったはなしなら、お腹が空いて期待して入った有名店なのに不味かった。ぐらい、端的に何を伝えたいのか、三つ程度にまとめましょう。
相手の関心事を意識してない
あなたが話を始めて10秒後、相手は自分の話に興味を持っていますか?
まずは相手の関心を惹きつけて聞いてもらうことが重要です。聞いていない話が伝わるわけないですよね?まずは聞かせることを意識して、一気に概要を伝えましょう。
相手が気になっているところで、「これは〜」という形で詳細を話すと、一旦興味を引いた内容なので、相手も聞き続けるモチベーションになります。
意味のあるメッセージが込められていない
説明はもちろん、物語や日常会話だって、この話の結果何が起きるのか?が重要です。いわゆるオチですね。オチが弱い話は聞いていて面白くありません。強いオチとは結論の場面を具体的に想像させることで発生します。
why-what-howを相手の頭の中に描かせることで、「なるほど!」となるわけです。
初めはご当地グルメの説明をしていたのに、結論は名産に変わってた。。。その話だと結局、グルメの話なのか名産の話か分からなくなっちゃいますよね。

この前の旅行でさ、○○も、○○も、○○も全部すごくて!
××も、△△も、□□もすごいんだよ!

で?どれがオチだったんだろう??
どこに共感すればいいの??
情報収集、分析していない
話にアレもこれも詰め込んで、1から100まで全ての要素を説明して、結果「売上が上がります!」と、話されては日が暮れてしましいます。
ポイントを絞ることにも似ていますが、まず情報収集することがポイントです。情報不足で結論までたどりついていない説明は論外です。

結局何が言いたいの?って言われるヤツですね
次に分析ですが、結論を予測させることが重要です。
例えば「100のデータを揃えた結果、38件は結論に影響を及ぼさず、20件はマイナス要素、残りの残りの42件はプラスでした。よって、100のデータからは42%のプラス要因が抽出できました。」
このように大きな括りで情報をまとめることで、相手に結論を予測させやすくし、大まかな結論を伝えましょう。
ある程度の分析経緯を伝えることで端的で判りやすい概要説明になります。100件全てを闇雲に検証し、全て説明されたら、気の長い人でも10データくらいであなたの話を止めるでしょう。
why-what-howの3点セット
whyーwhat-howの3点セットを使うと枠組みをロジカルに作ることができます。下の図を見て下さい。
下に行くほど具体的になり、上に行くほど本質的になるという構図です。まず、3つの切り口で自分の説明したい内容を切り分けることで、ポイントを整理していきます。その切り口がwhyーwhat-howです。

引用:シンプルに結果を出す人の5W1H思考 渡邊光太郎著
原因(why)
説明を始めるにはまずは話の理由から説明します。なぜこの話が必要なのか、なぜ説明しに来たのか、なぜこの事象は発生したかなど、根本の原因が何であるのかを整理します。
そうすることで、聞き手はこれから「○○に関わる△△が原因の話が始まるのだな」と準備がはじまるのです。この時、脳では無意識に○○に関わる情報を今までの経験から探し始めるのです。
対象(what)
次に、原因は何を対象にしているかを説明していきます。話の主役は誰なのか?です。
TVの売り上げの話であれば、対象はTVになります。誰かの恋愛の話であれば、恋愛をしているその人が主役です。自分の通勤の際にあった話をするのであれば、主役は自分になります。日本語は主語を無くしても成立する言語のため、この主役が何なのかを飛ばしやすいので、しっかりと対象を意識させましょう。
そうすると、原因が分かり、対象が分かるので、ある程度次の「どのように」が予測出来ます。このどのようにで、予想通りの展開を話すと「なるほど」となり、予想外の展開にすると「そうなの?面白い!」となる訳です。
なお、原因の対象というところで、話がつながっているのが解りますか?これが「ロジカル」という状態です。例えば「AといばB」というように、一つのものがもう一つに対応する形をロジックと言います。これを連続させることがロジカルな説明なのです。
どのように(how)
最後に「how」(どのように)です。
「この話は最終的にこのような形です」という説明になります。ここが結論の部分です。例えばこのようになります。
テレビの売り上げの話であれば
・売り上げが上がった、下がった、変わらず
恋愛の話であれば
・失恋した、これから始まりそう、ずっとラブラブ
のような最終的にどのようになった。と説明するのです。
また、「結局この話は何が言いたいのか?」と問われた場合にはこのhowだけ明快に言い切ってしまえば、分かりやすい回答になります。
why-what-howを使用して三つの切り口でひとつ一つを分かりやすく端的に説明出来ると理解しやすく、話がつながるのでロジカルな説明になります。
why-what-howの使い方
上記ではあまり具体的では無いので、適当にテーマを選定し、それぞれwhy-what-how に沿って簡単な設定を作る事で擬似説明文章を作りました。その説明文を読んでいただければ、余計な情報はなく、情景が理解しやすい説明文になっていることが理解いただけると思います。
堅苦しくならないよう、日常にありそうなテーマを2つ説明してみます。
テーマ | why | What | How |
デートコース | ステキなデートにしたい | 彼女の好きな場所、時間 | 事前にリサーチして組み立てる |
食事 | 二人の時間をたのしみたい | 付き合い始めに食べていたパスタ | 思い出の料理を食べて付き合い始めの頃を思い出す |
デートコースの説明
【設定】
(why部分)まず理由は、「ステキなデートにしたい」からです。最近はデートにあまり行けておらず、久々のデートという設定でです。「失敗したくない」「安くしたい」でも良かったと思います。
(what部分)次に何が主役かです。今回はステキなデートにしたいということなので、「彼女の好きな」を入れて「彼女の好きな場所、時間」にしてみます。自分らしさをアピールするために「自分の得意な場所、時間」でも良いですし、ステキなシチュエーションを考えて「海岸で」とか「家で」とかもっと具体的でも良いと思います。
(how部分)最後はどのようにですが、季節や気分って変わりやすいですよね?なので、あえて経験には頼らないことにしました。元々好きな場所や時間を知っているかもしれませんが、経験に頼らず「事前にリサーチして組み立てる」にしました。
【説明】
【導入部分】本日のデートコースについて説明します。ステキなデートにしたいため、彼女の好きな場所・時間を事前にリサーチして組み立てました。
(why部分)最近はデートにあまり行けておらず、彼女もちょっと怒り気味です。ここはいつもよりちょっと特別なステキなデートにしたいと考えました。
(what部分)なので、彼女の好きな場所、時間を外さないように気をつけます。
(how部分)季節や気分で好きな場所や時間帯って変わりますよね?デートコースを決めるにあたっては、彼女の友達に探ってもらったり、LINEの中でのやり取りでさりげなく聞き出した場所・時間を組み込んで、完璧なデートコースができました!
食事
【設定】
(why部分)まずは「なぜ食事をするのか」についてです。わざわざ説明するくらいなので、いつもの栄養補給のための食事では味気ないと考えました。なので、今回は「二人の時間を楽しみたい」という娯楽のための食事を理由にしました。
(what部分)次に「何を食べるのか」です。これは「二人の時間」のワードから、二人の思い出の料理を食べてはどうか?と考えました。また、「楽しむ」というワードからリラックスできる庶民的なパスタ屋を想像してみました。結果、「付き合い初めに食べていたパスタ」という形にしました。
(how部分)最後に「どのように」です。これは、二人の付き合い始めのエピソード。つまりは楽しかったり、辛かったり、二人で共有してきたことについて思い出しながら楽しんでもらおうと感がえました。なので、「付き合い初めに食べていたパスタを当時の思い出を話しながら食べること」が最後のワードに入ります
【説明】
【導入部分】妻と二人の時間を楽しむため、付き合い初めに食べていたパスタを当時の思い出話に花をさかせながら食べました。
(why部分)私は妻と二人で食事することが多いのですが、いつも何となく食事をしてしまっていたので、楽しく食事をとりたいと考えました。
(what部分)選んだのは、思い出のパスタです。
(how部分)付き合い初めの頃、喧嘩の後には仲直りをして、よく食べに行ったパスタです。久しぶり食べたパスタは当時のことを鮮明に思い出させてくれて、話の尽きない楽しい食事ができました。
説明の曖昧さ
3つの要素が揃うと、しっかりした分かりやすい説明になるのはご理解いただけたでしょうか?
では、1つの要素が抜けるとどうなるのでしょう?食事テーマのwhy を抜いてみましょう
思い出のパスタを食べることにしました。付き合い始めの頃、喧嘩の後には仲直りをして、よく食べたパスタです。久しぶり食べたパスタは当時のことを鮮明に思い出させてくれて、話の尽きない楽しい食事ができました。
「何が」ー「どうなった」が繋がっているので、一見問題ない文章に見えますが、楽しい食事の絶対条件に思い出のパスタ屋は必要ないですよね。つまり、理由が抜けたことで、文章に曖昧さが増え、ぼやけています。小説のように、想像させる文章であれば効果的かもしれませんが、ロジックで語る必要のあるビジネスでは無用のトラブルに発展しかねません。
さて、具体的な事例を出させていただきましたが、いかがでしょうか?皆さんも試しにwhy-what-howで構成した文章を作ってみてください。意識してみると意外と簡単に、引き締まった説明文ができますよ。
まとめ
分かりやすくロジカルな説明をするには、
「why何のために-what何を-howどのように」の順番に
端的に説明する!
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