伝え方はセンスじゃない。技術だ2

コミュニケーション

こんな人のために書きました。

・プレゼンをするけど全然内容が相手に伝わらない

・一生懸命お願いするけど、ほぼ断られる

・思いを打ち明けたいのに何と言っていいか分からない

前回は著者がいかにして伝える技術に気が付き、それを用いることでプロフェッショナルとして仕事をしてきたか書きました。その著者曰く以下3点を押さえれば誰でもお伝え上手になります!

○ストレートに言ってはダメ

○相手の考えを想像

○相手の利益とおねがいを重ねる

「ストレートに言ってはダメ」

お願いをする時にこちらの思いをぶつけても相手には全く響かないという話です!「食事に一緒に行きませんか?」ってどストレートに聞いた場合、「いえ、結構です。」ってなるじゃないですか。

どんなコミュニケーション下手だよ!誘った側はこの素敵な人と一緒に食事したい!と思っているかもしれませんが、相手からしたら一緒に食事ってちょっとハードル高い。。。みたいに、何も魅力を感じないのですよ。メリットが一方的すぎるんです。

では、何て誘えば良いのでしょうか。

正解は「美味しいパスタ屋知っているんだけど今度行かない?」です。

美味しいパスタに興味のある人ならイエスという確立は格段に上がりますよね。このちょっとした伝え方の差が重要です。

ここで大切なのは、あくまで一緒に行くのが目的なのではなく(誘った側は目的ですが)あなたのパスタへの興味を満たしてあげるということが目的の言葉になっていること。

相手のメリットを提示していることなんです。つまり、ここで相手が「行きたいです!」となると、誘った側は一緒に食事できてラッキー誘われた側はおいしパスタが食べれてラッキー俗にいうwin-winな取引になっているんです。

だから、自分の欲望をストレートにぶつけるのでは無く、「相手の考えを想像」する必要が出てくるのです。伝え方のプロフェッショナルの第一歩です!

「相手の考えを想像する」

ストレートに欲求をぶつけないために相手の考えを想像していくのですが、漠然と想像してくださいと言ってもよく分からないですよね。だからこそ伝え方が下手くそ。

本書ではそのとっかかりとして7つの切り口が用意されております。

・メリット

・回避させる

・選択させる

・承認欲求

・あなた限定

・一緒に

・感謝

「メリット」

前述のパスタのやつです。コミュニケーションの基本ですね。

「回避させる」

パスタの逆ですね。

相手がやりたくないことを想像します。さっきのパスタの話に絡めるとかなり嫌な奴になるのですが、「あいつの食事の仕方、汚いらしいよ」っていうと、あの娘に言う。じゃあやめておこう。ってなりますよね。

こちらとしては、あいつがあの娘と食事に行くのを阻止したい!あの娘はパスタは食べたいけど変な人と食事は嫌。だから自分と美味しいパスタを食べに行く。

という回避の結論を導けるのです。ハードルを置くことによって、こちらの有利に誘導するテクニックですね。あえてネガティブ情報を伝える。

「あいつとだけは絶対パスタ食べに行かないでね!」っていうより効果ありそうですよね。

「選択させる」

こちらのお願いに相手が迷っている時、どうしたら決断できるかを想像します。人間は決断は難しいですが、選択は比較的簡単にできます。その性質を利用して、選択という形の決断を迫ります。意識しないと使えないコミュニケーションかもしれません。

例えば「おいしパスタの店とイタリアンビュッフェどっちが良い?」と選択してもらうのです。結果、一緒に食事をするという決断が成立しています。

ポイントはですね。相手がどちらを選んでも相手も、こちらもwin-winになるところですね。メリットの上級編と言えるでしょう。

学校に行きたくない子供に「帰ってきたら何する?オヤツ?ゲーム?ショッピング?」みたいな感じですかね。前提条件にこちらの意図を入れると良いと思います。

「承認欲求」

相手に認められたいという欲求が人の中には存在します。これは他の本で書かれていたことですが、古来より群れで存在してきた我々は、群の中で地位を築くことに価値を見出すのです。褒めるコミュニケーションですね。

それは周囲から認められるということ。そんな欲求に働きかけて、承認というメリットが「この人のお願いを聞けばもらえる!」って擦り込む感じです。

また、パスタで行きましょうかw

例:「あの娘ちゃんて、話題豊富で一緒にいて楽しい!今度、またあの話の続き聞かせてくれない?」

まず、以前の体験を褒めます。次に、もう一回褒めて貰えそうなことを提示。そうすると、相手としては同じことをやれば褒めてもらえることが確信できるので、「うん。いいよ」になるのです。

何故確信できるのでしょう?まず、すでに体験済みなので、実施するハードルは低いですよね。さらに、前回の褒められた体験があるので、「もう一回同じことをすれば褒めてくれるはず!」となるのです。

もちろんこちらもあの娘とまた

食事ができてwin-win。

「あなた限定」

限定されると特別感が生まれますよね!期間限定とか、この場所限定とか、タイムセールとか。それを使って、あなたは特別ですよ。だからお願いします。。。って感じでイエスを引き出します。ささやきコミュニケーションですねw

この構造は簡単ですね。その人の能力・魅力を褒めてそんなあなただからお願いします!というもの。

注意が必要なのは、明らかに誰でもできることをあなただから!っていうとバカにしてると思われます。

例:「あの娘ちゃんの会話術すごく納得感あるよこれ、あの娘ちゃんだからお願いするんだけど、今度パスタ屋で会話術教えてくれない?」

「一緒に」

これは相手の意識のハードルを下げるものですね。1人で何かするのは心細いし、「やって」と言われるとそれだけで何か嫌ですよね。優しいコミュニケーションですね。

これが「一緒にやって」だったらどうでしょう?1人じゃないし、そうそうリスクも発生しないかも?と思える。そう、保険があるんですよね。

人を動かす最初のステップとしては重宝しますが、デメリットとしては、こちらの時間が取られるし、相手が嫌な奴な場合、一緒に作業するという精神的なハードルがあります。

「感謝」

承認欲求に似ていると個人的には思います。感謝を表すことで、相手を承認しているので、相手は気持ち良くなって、お願いを聞いてしまう。思いやりコミュニケーションですね。

「この前のデータ入力、むちゃくちゃ早くて助かったよ。このデータ入力もお願いしたいんだけど良いかな?」って感じですかね。伝え方が大切。

ただ、何度も繰り返すと褒めた瞬間に、「何?お願い事?」ってなりそうですね。

「相手の利益とお願いを重ねる」

これを実行するにはまず、7つのステップを使って想像するのですが、その前に相手をリサーチしなくてはいけません。以下3ステップであちらの利益とこちらのお願いを一つにしていきましょう。

相手のことをよく知ろう

相手との距離を縮めよう

相手にメリットを提示しよう

「相手との距離を縮めよう」

初対面で相手と共有した時間が全然無く相手がなぜこの場に居るのかも良く分かっていない。こんな状態だったら、どんなにコミュニケーションが得意な人でもスムーズにやり取りできない物です。でも、初対面でもお喋りが得意で場の空気を掴んでいる人っていますよね?

あの人達が、まずやっていることは距離を縮めることなんです。それを自然に、高速で、効率的にやるととんでもなく滑らかに、意識させられることなく商談や打ち合わせに入っていくことができるのです。

じゃあ何をしているのでしょう。まずは挨拶です。最低限「おはようございます」だけでも、かなり距離は縮まります。想像してください。同じ空間にいるのに無言でそれも2人きりだったりしたらもう、拷問ですよねwとにかく挨拶をしましょう。これもコミュニケーションの基本ですね。

次に「自己紹介」です。相手も自分とおそらく似たような状況で情報が少ないです。情報をあげましょう。ビジネスマンなら名刺交換しても良いですし何かの会合であれば「○○の会の参加者なんですが」で始めても良いと思います。

そもそも、コミュニケーションの目的って相手との距離を縮めることと言っても過言ではないです。

「相手のことをよく知ろう」

相手との距離を縮める段階で、すでに情報収集を始めています。これは、相手のことをよく知ることで距離が縮まるからです。

名前や、目的、権限、経緯、スキルそれらの情報を相手から引き出すことで相手が何を望み、どのような行動に出るか予測していきます。

では、どのように情報収集すれば良いのでしょうか。目的から入るのが効果的です。どういう目的でこの場にいるのかこれを確認するだけでも、その場のコミュニケーションは成立しやすくなります。

これが分かっていないと誰が何を決めて良いか分からない。同じように今までの経緯、スキル(何ができるのか)、これらは目的を達成するために必要な情報なので、簡単に引き出すことができます。

とてもビジネスライクに書いてしまいましたが、これは子供の幼稚園の誕生日会に出席した際に、初めてお会いするお父さんとの会話でも活用できます。

例えば・・・

「おはようございます」(挨拶)

「誕生日会の場所、こちらと聞いたのですが、

合ってますかね?」(目的提示)

「あなたも、お子さんの誕生日会でよね?」

(目的確認)

「私、妻から言われて何するかも知らずに

来てしまったんですけど、何やるかご存知ですか?」

(スキル開示と確認)

このような形で、自分の情報を開示しつつ相手の情報を取得することで、距離を縮めて行きます。前述の例の場合、もしかしたら相手は誕生日会の運営側の人で、準備をするためにその場にいるのかも知れません。

そうであれば、「お手伝いしましょうか?」などでさらにコミュニケーションが取れますよね。このように、「距離を縮めるために、相手をよく知ろうという行動」を取ると自然とコミュニケーションに発展して行きます。

「相手にメリットを提示しよう」

お願いと相手のメリットを一致させるのが、前回の3ステップの3つ目になります。著者はこの作業についてこう言っています。お願いはあなたと相手の共作なのです。とコミュニケーションの真髄ですね。

では、休日の「お皿洗い担当を回避」してみましょうw 相手は奥様です。こちらは休日に限り、お皿洗いを担当しています。共働きですが、奥様パートタイムで平日の家事を担当しています。

まずは、ストレートにはいいません。「お皿洗いお願いね。」これは最悪。次に、相手のメリットを考えます。家事は奥様の得意分野。毎日やっていますからね。であれば承認欲求」が使えそうです。

さらに、相手のメリットも上乗せしましょう。こちらのお皿洗いのスキルが上昇すれば、こちらが実施する皿洗いの時間が減少。家族との時間も増えるし、出かける前の忙しい準備時間の短縮にもなります。そうすれば奥様も喜べますよね。

なので、私はこんなふうにお願いします。

「奥さんは流石に食器洗い上手だよね(承認)。朝の準備時間取りたい(メリット)のになかなかササっと洗うことができないんだよね。やり方知りたいから、ちょっとやってみてくれ無い?」

これで、奥様も休日朝の時短を目指せるし、褒められる。私は皿洗いをしなくて良い。win-winの達成です。こんな感じでどちらの要望も叶えられる目標を設定するのが相手のメリットを提示しつつ、こちらのお願いを聞いてもらう方法です。

あなたはどちらを選びますか?

1「相手にお願いせずにコミュニケーションから遠ざかり、自分と相手の関係性が希薄になっていく状態。」

2「知恵を絞ってwin-winになり、より仲良くなって更にコミュニケーションを取りたくなる状態。」

まとめ

1、ストレートに言わない

2、相手との距離を縮める

3、相手の情報収集する

4、7つの切り口で相手の考えを想像

5、あなたのお願いと相手のメリットを合わせる

あなたのお願いが達成されてWin!相手のメリットも成就されてWin!win-winの完成!!

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